bm-koishikeribu(yui)
KAZZ01-METAL

ベビメタ小説-『コイケ部の奇跡』

【その1】
SU-METAL「See You!!」
会場全員「しぃーーーゆーーーーー!!」
KAZZ「いやぁ~~、えがったぁー!! 顔笑って来て良かったー!! 最高に感動したーー!!
   もう思い残す事ないわー」
TOSI「KAZZさんそりゃまだ早いって、気持ちは分かるけどね。でも今日のライヴ良かったわ」
KAZZ「でしょでしょ!! 我人生に一片の悔いなーーーし!! ドーーン」
TOSI「自分でドーンって言っちゃうの?」
KAZZ「こんなに燃えて感動したライヴは、生まれて初めてだよー。今晩コーフンして
   絶対寝らんねぇー」
TOSI「まあね、この後コイケ部の打ち上げだしね」
KAZZ「三日休みとってきたから貫徹なんて余裕っすよ、余裕ーー!!」

・・・こうしてライヴが終わり盛り上がっている所へ一人のスタッフさんが
   やってきましたとサ・・・

STUFF「あのー、すいません。 チョット宜しいですか?」
KAZZ「へっ?? 自分ですか?」
STUFF「はい、そうです。 申し訳ありませんがチョット来て頂きませんか?」
KAZZ「えっ!!・・・・・分かりました、スイマセン」
TOSI「KAZZさん、どうしたの?」

【その2】

KAZZ「トシさんゴメン、先に皆の所に行って、申し訳ないけど少し待っててって
   言ってくれる。・・・コイツ見つかっちまったみたいだわ」
TOSI「やっぱまずかったかぁ。 それでスタッフの人に呼ばれたんだ。分かった、皆には
   オレから言っとくから早くおいでよ」
KAZZ「すまねぇ、じゃっチョット行って怒られてきます」

・・・どういう事かと言うと、実はオイラ、ジャケットの中に忍ばせて動物を隠し持って
   おったんでやんす・・・

STUFF「どうぞ、こちらです」

・・・スタッフさんに先導されてついた先は、どうもバックステージらしき所。
   このドアの向こうにエライ人がいて、ガッツリヤキ入るんだろうなぁっと思って
   おりました。・・・が!! ・・・

    -GACHAー

STUFF「失礼しまーす。 お連れしましたけど・・・どうぞお入り下さい」
KAZZ「失礼します。 この度は本当に申し訳あり・・・・??? えぇーーーーーー!!!」

・・・何とスタッフさんに通された部屋には、さっきまでステージに立っていた
   SU-METAL・YUIMETAL・MOAMETALの姿がぁーーー!!
   一体どーいう事!! 何これ、夢!? おっかない関係者の人じゃないの?
   っつーかここ楽屋!!! ・・・

【その3】

SU「お忙しい所お呼び立てしちゃって本当にすいません」
MOIMOI「すいません」

・・・BMにお辞儀されちゃったよ!! オイ!! ・・・

KAZZ「あっ いえっ、こちらこそとんでもない。・・・あのー、どの様な訳で?」
KOBA「いやー、全くウチの娘達のワガママで申し訳ない。 どうも初めまして、私小林と
   申します」

・・・なにぃーーー!! っつー事は、この人KOBAMETALっすかぁーーー!!・・・

KAZZ「あっ いえっ、とんでもないです。っであのーどの様なご用件で、この様な所に
   呼んで頂いちゃったんでしょうか?」
SU「ほら、最愛が最初に見つけたんでしょ、お話しして」
MOA「ハーイ、ライヴで客席を見てた時に発見しちゃったんです。 今日ワンちゃんと
   一緒ですよね!? 最初はね、ぬいぐるみかなぁと思ったんだけど、時々チラッと
   見てたら元気に動いてたから、あーっ本物だーって分かって、ね!」
YUI「うん、袖に下がった時に最愛が教えてくれて、由結もそれとなく見てたら
  ・・・カワイ過ぎました」
SU「御免なさい、そう言う事なんです。 どうしてもその子を近くで見たいって事に
  なっちゃって、プロデューサーに無理矢理お願いしちゃったんです」

【その4】

KOBA「本当に申し訳ない。 普段はこんなワガママ絶対言わない娘達なんですが、最初で
   最後だからって頭下げられちゃってやむなくOKした次第です」
KAZZ「はあ、つまり"おねだり大作戦"が決行されたと」
KOBA「はっはっは、まあ、そう言う事ですね」
KAZZ「あのー、その事でお叱りを受けるんじゃ・・」
KOBA「まあ、本当はあまり良くはないんですが、今回だけは見なかったと言う事で」
KAZZ「良かったぁ、本当スイマセン、有難うございます」
MOA「っで、あの子は何処なんですか?」
KAZZ「えーっ、チョット待って下さいね。 実はココに・・。 ジャケットの中に
   袋を付けてカンガルー方式でっと・・はい!皆さんにご挨拶だよ」
S・Y・M「おおーっ」
MOA「カワイイーー!! 抱かせて貰ってもいいですか?」
KAZZ「いいですよ。 はい、どうぞ」
MOA「ん~~~! たまらん~~~♡お~よしよし、いい子だねぇ」
YUI「あーん、最愛だけずるい~、由結もすりすりしたいよ~」
MOA「分かった分かった、ホレ、優しくだよ~」
YUI「分かってるよ♡うわぁ小っちゃいよ~! ほらぁ、お姉ちゃんのホッペはぷにぷに
  だよ~。 ほぉ、くすぐったい!ペロペロされちゃった!!」
SU「このワンちゃん、チョット変わってますね。 すぅ初めて見ました」
KAZZ「えーっとですね、この子イヌじゃないんですけど・・」

【その5】

S・Y・M「えっ」
KAZZ「この子"キツネ様です」
S・Y・M「え~~~~!キツネ様~~~~~~!!」
KAZZ「あっ、でも大丈夫ですよ。 ちゃんと保健所に検査してもらってるんで疫病とかの
   心配はありませんからね」
MOA「へぇー、私こんな近くでっつーかキツネ様抱っこしたのなんて人生初だよ~」
SU「皆そうだよぉ。 さあ由結さん、そろそろすぅにも抱っこさせて」
YUI「うん、いいよぉ・・はい」
SU「ん~~~カワイイ~~~!!」
MOA「すぅちゃ~ん、こっち向いて~」
SU「んっ?」
   -KASHAー
MOA「はい、バッチリぃー」
SU「あ~、撮ったなぁー!!」
MOA「ほら、見てよ見てよ、すぅちゃんキツネ様そっくりだよー!」
YUI「あ~これいいねぇ、最愛後から由結にも頂戴」
KAZZ「BMさんに可愛がって貰えるなんて本当に良かったね、ユイ」
YUI「えっ、私?」
KAZZ「あぁ、御免なさい。 この子の名前ユイって言うんです」
MOA「おぉ、こちらはYUIMETAL押しの方でしたかぁ」
KAZZ「いやぁ、そうこられると困ったなぁ。 自分は三人三様に皆さんが好きな感じです」
SU「じゃあ、何でこの子の名前ユイになったんですか?」

【その6】

KAZZ「いや~、話すとチョット長いんっすけど、いいですか?」
S・Y・M「どうぞ どうぞ」
KAZZ「ではでは、今から二週間位前の事なんですが、自分は北海道の釧路って所に住んで
   まして、仕事で阿寒って言う所まで車を走らせてました」
SU「すぅ阿寒って知ってる。 マリモが有名な所よ」
KAZZ「そうです。 っで釧路への帰り道の途中で一匹の狐が路肩に倒れてたんっすよ。
   すぐ車を止めて見に行ったんっすけど、跳ねられたみたいでかなり酷い状態だった
   んっすけど、まだ動いてたんでもしかしてまだ助かるかも、と思って運ぼうとしたら
   すぐ傍の草むらに小っちゃいのが三匹こっちを見てたんです」
YUI「きっとお母さんと子供だったんだね」
KAZZ「自分もすぐそうだと分かりました。 まだ産まれてそんなに経ってない感じだった
   んで、一緒に連れて行くしかないと思って寄ってったら、その内二匹はパーっと
   逃げて見失っちゃったんだけど、この子だけその場を動かなかったんで、抱いて
   みたらかなり弱ってたんですね」
SU「それで母狐はどうだったんですか?」
KAZZ「はい、残念ながら病院に着いた時には、もうダメでした。でもユイが母親から
   離れないんですよね」
MOA「うっ・・うっ・・もうダメだぁ・・鼻かむ・・ZuZuZu」
KAZZ「乗りかかった舟なんでユイが独立ちするまで、母親の形だけでも残してみるかと
   思って剥製を考えてみたんですよ」

【その7】

SU「えっ、剥製ですか?」
KAZZ「実は釧路の大楽毛って所に世界一の剥製技術を持った職人さんの工房があるんですね。
   っでそこへ遺体を運んで見てもらったら、腹と足の損傷が酷すぎて剥製は無理だって
   言われて・・やむなくこう言う形になったんです」
S・Y「えー!! それってフェイクじゃないんですかぁ!?」
KAZZ「はい、この肩に付いているショールはユイの母親なんですよ。 凄く珍しい
   銀狐なんでゴッドマザーって呼んでます」
SU「へぇ、まさか本物でしかもこの子のお母さんだなんて・・何か凄いですね」
KAZZ「普段はユイが寝る時にこのショールに包んでやると安心するんで、ユイ専用
   ですけどね」
MOA「それでぇ、このこは何でユイになったんですか?」
SU「ほら、最愛ちゃんと鼻かみなさい」
KAZZ「三匹いた子供の内、この子が一番小さかったんですよ。逃げた子供は一匹は母親と
   同じシルバーで、もう一匹がユイと同じ普通の色。 だから逃げた二匹はスーとモア
   で、このこはユイだなって。 そう言う訳でユイになりました」
KOBA「でも何で又ここまで連れて来たんですか?」
KAZZ「地元のペットショップや病院でこのこを診てもらえる所が無かったんですよ。
   かと言ってコイツ一匹置いてくる訳にもいかないし。
   後ユイはBMさんの歌が大好きなんですよ。 いっつもBMさんのデロかけると
   元気に動くんですよ。

【その8】

SU「デロ??」
KAZZ「ああ、御免なさい、間違えました。 CDですよ、CD!!」
YUI「へぇ~、私達の歌が好きなんだぁ」
SU「ふ~~ん、由結チョット抱かせてくれる?」
YUI「いいよぉ、はい」
SU「おーよしよし、そうなんだぁ じゃあ特別サービスだよ♡
  どうして眠れないの どうして夜は終わるの 要らない何も明日さえも
  君がいない未来♪」

・・・オイオイ、これってスッゲー事経験してんじゃね!? 
   目の前で生歌聴いてるよ、オレ!!・・・

YUI「お~~ホントだぁ、パタパタしてる♡」
MOA「うんうん、シッポもふりふりしてるねぇ♡」
SU「えへ、何か嬉しいね。 本当のキツネ様が喜んでくれるなんてさ」
KOBA「よーし、もうそろそろいいかな! お忙しい所お引止めしちゃって本当に申し訳
   なかった。・・あっそう言えばお名前お聞きするのを忘れてました」
KAZZ「自分ですか? では改めまして KAZZ01-METAL DEATH!!」
KOBA「KAZZさんですね。 今日はこの娘達の為に本当に有難うございました。
   こちらも突然だったので、何のお礼も用意出来て無いんですが」
KAZZ「いえいえ、とんでもない。・・あっあのーでしたらチョットだけお願いしたい事が
   あるんですけど、いいっすかね?」
KOBA「どの様な事ですか?」

【その9】

KAZZ「実は私、BMの楽園と言うライヴドアさんのブログの中で、"小石蹴り部"と言うスレに
   参加してまして、今日もそのお仲間さん達と参戦してたんですが、部長が大の由結さん
   押しで、是非部の宝として持ち帰りたいモノがありまして、スイマセンが由結さんに
   ご協力して頂いても宜しいですか?」
YUI「どんな事ですか?」
KAZZ「え~っと、今日買ったこのTシャツを、こう前で広げて貰ってー、チョット待って
   下さい・・・あった! このスーパーボールをですね・・・」
MOA「??何でスーパーボール?」
KAZZ「あぁ、これユイの遊び道具なんっすよ」
MOA「なるほど」
KAZZ「っで、これを足元に置きますので軽くコ~ンと蹴って頂いて、その瞬間を1枚だけ
   写真を撮らせて欲しいんですけど・・ダメですかね?」
YUI「小林さん、いいですか?」
KOBA「う~ん、KAZZさん一つだけ約束して頂いていいですか」
KAZZ「何でしょう?」
KOBA「絶対にネットのアップしたり、他の人に送ったりしないで欲しいんですよ」
KAZZ「成程・・よく分かりました。 それでは、この仲間内に配る名刺に私の本名、住所、
   Tel Noを書いておきます。 その約束は、何があっても絶対に守ります」
KOBA「・・うん、本当に大丈夫の様だ、信じましょう。 OKです」

【その10】

SU「おー、良かったですねぇ!!」
MOA「やったね!!」
YUI「はい、じゃあOKも出たのでKAZZさん、いいですか?」
KAZZ「あっはいはい、え~っとケータイが・・はいOKです! では撮りま~す、ハイ!」

    ーKASHAー

KAZZ「OKで~す。 どうも有難うございます。 この二つは部の宝として大事に保管
   させて頂きます」
YUI「喜んで頂けてこちらこそです。 え~っと、もし良かったらサインとか書きますか?」
KAZZ「えっマジっすか!!」
YUI「はい!! ここでいいですかぁ?」
KAZZ「ええ、もうどこでもOKです!!」
YUI「え~~ ハイ、出来ました!!」
KAZZ「おおー、これは凄過ぎる!! ここまで来ると部員以外には絶対に見せられない、
   話せないだ」
SU「もう、いいんですか?」
KAZZ「へっ??」
SU「だって部の宝って事は、KAZZさんとかユイちゃんの分が無いじゃないですか」
KAZZ「いやいや、そんな事までして頂いちゃ申し訳ないですよぉ」
SU「いいですよぉ~!こんな事、そうそう無い事だもん。 ねぇ~」
MOIMOI「うんうん」
 

【その11】 

KAZZ「え~~困ったなぁ、どうしようかなぁ? ん~~  あっ!! じゃあ、この皮ジャンの背中
   キツネ様の下の所に御三方のサインを一つお願いできますか?」
SU「そんなんで良ければ喜んで!!・・・はい、次は由結と最愛だよ」
MOIMOI「は~~~い!」

・・・こっこれは凄まじい、凄まじ過ぎる!! きっと今一生分の運を使い切ろうとしていぞ。
   もしかすっと明日生きてないかもしれんなぁ・・・

MOA「よしっと、どうですか、こんなもんでいいですか?」
KAZZ「おお! 有難うございます。 これは娘にも自慢できます!!」
SU「それは良かったです」
KAZZ「これ以上お邪魔してもアレなんで、そろそろ失礼させて頂きます」
SU「こちらこそ、長いことお引止めしちゃって御免なさい。 有難うございました」
MOIMOI「有難うございま~~す!!」
YUI「ユイちゃん、又いつか会おうねぇ」
MOA「あーっ じゃあ最後に最愛もっと!! ん~~フワフワ♡」
SU「はい、最後はすぅだよ。 お~~よしよし、元気一杯に育つんだよ~♡
  ・・はい、お返しします」
KAZZ「それでは失礼致します」
KOBA「今日はこの娘達のワガママを快く受けてくださって有難うございました」
S・Y・M「有難うございましたー!!」
STUFF「こちらからどうぞ」

・・・狐につままれた様な とは正にこの事だわ。 未だに現実とは思い難い。
   MIKOに話しても信じて貰えるかなぁ?・・・

【その12】 

KAZZ「皆さんすいませ~ん!! お待たせしました~~」
メロ「トシさんから話しは聞きましたよ。 大丈夫でしたか?」
KAZZ「それがですねぇ・・・・   」

・・・今あった事の次第をかいつまんで皆さんにお話ししましたよ!! すると・・・

一同「えぇーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
すっぱ「KAZZさんマジっすかーー!! ありえねぇーーー!!」
まーと「ほんっとに会って来たの??」
ピンホ「・・裏山過ぎる・・・・・」
ライフ「何かわかんないけど泣けてきたっす~~~~」
RYO「いいなぁ~」
RYO父「今年度バロンドール決定!!」
だお「«悲報» KAZZさま 明日急死の模様」
メロ「とりま、そのYUI-Tは頂いて来たんですか?」
KAZZ「勿論っすよ部長!! はい、これです!!」
一同「お~~~~~~~~っ」
おやびん「ちゃんとYUIちゃんのサインも入ってるわ~!」
メロ「っで、その時の証拠となる物は?」
KAZZ「はいはい、皆さんチョット集まって下さい。 これはコイケ部だけの
   門外不出です」

・・・そりゃあ見せましたとも!! 決定的瞬間を!!・・・

メロ「・・本当にYUIちゃんこのTあててますねぇ。 蹴ってますねぇ、ちょこんと・・」
KAZZ「はい、それがこのスーパーボールっす、どぞ」
メロ「・・・生きてて良かった・・・・」

【その13】 
 
KAZZ「この2点は、部の宝として部長が保管して下さい。 誰が持つよりも部長が一番
   相応しいっす」
メロ「えっ!?いいんですか、本当に?」
KAZZ「いいんです!!」
メロ「でもそれじゃぁKAZZさんの分が・・」
KAZZ「それがですねぇ・・はい!ココ見て下さーーい!!」
チャリ「お~~~っ!! これって じゃあ生サインって事っすよねぇ!? やべぇーーー!!」
KAZZ「・・着てみる?」
チャリ「いいんっすか~?」
KAZZ「はい、どーぞ」
チャリ「お~~っ・・・?うっ 前が閉まらない~~!!」
すっぱ「結局リバウンドを繰り返し、現在0.088t!!」
だお「«悲報»・・・ですわね」
すっぱ「KAZZさん、写メ撮らせてよー」
KAZZ「はいはい、ご自由にどーぞ」
TOSI「それもこれも、この子のお陰だね」
KAZZ「いや~、やむなく連れて来ちゃったけど、まさかこんな展開になるとは!! 
   本当のキツネ様だわ、ユイは!」

【その14】 

メロ「KAZZさん、さっきの話だとこのキツネさん、YUIちゃんのホッペ ペロペロ
   したんですよね?」
KAZZ「はい」
メロ「YUIちゃんがスリスリしたんですよね?」
KAZZ「はい」
メロ「このユイちゃん、私に飼わせて下さい」
KAZZ「え~~~~!! それはチョット・・・無理っすわ」
メロ「・・・ダメですか・・・」
KAZZ「ん~ 正直環境がこの子には無理だと思いますよ。 それに元気になってある程度
   大人になったら自然に返してやろうと思ってるし」
おやびん「それがいいかも知れねぇな」
まーと「まあ、いいじゃないのメロたん! Tとチョコンだけでも奇跡だよ~」
EMOS「全く、今のエピソードだけで小説一本書けますわ」
おやびん「よしっ、そろそろ打ち上げ行こー!! 予約入れてんだろ」
メロ「そうですね。 では行きましょうか」
一同「おーーー!!  やんや やんや・・・・・・」

【その15】

・・・半年後・・・

MIKO「ねえパパ。 本当にユイを放しちゃうの?」
KAZZ「うん」
MIKO「せっかくこんなに慣れて仲良くなったのに・・・寂しいなぁ」
KAZZ「野生に産まれた者は、野生に帰るのが一番いいんだよ」
MIKO「でもパパあんなに可愛がってたのに・・」
KAZZ「・・いいんだ」
MIKO「あっ阿寒町だ、まだ先なの?」
KAZZ「うん、もう少し先。 湖畔の間位」

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

KAZZ「ここだ、着いたよ」
MIKO「何にも無いとこだね」
KAZZ「狐は元々用心深い生き物だからね。 本来人の居る所には近づかないんだよ」
MIKO「はい、パパ」
KAZZ「ユイ、お別れだよ。 ここがお前に初めて出逢った場所だから、上手くいけば
   兄弟や仲間に出会えるかも知れない。 ・・さあ、行きなさい」
MIKO「パパ、ユイが離れないよ、やっぱり一緒に居たいんだよ」

KAZZ「・・・・スゥとモアだ・・・・」

ユイ「キュ~~~~~~ン」

MIKO「えっ、もしかしてあれがユイの兄弟なの?」
KAZZ「多分・・いや、間違いない。 スゥとモアだ」
MIKO「パパ、ユイが行っちゃうよぉ~ グスッ・・・バイバーイ、元気で暮すんだよー!!
   ほら、パパも何か言わなくちゃ・・・・ パパ・・」
KAZZ「 ・・・・・・ 」

MIKO「最後だよ、もう見えなくなっちゃうよ。 一言何か言ってあげて」

KAZZ「・・・ウィーーアーー ベビーーーメターーーーール!!・・・」

     「コイケ部の奇跡」 完



あとがき

皆様いかがでしたでしょうか?
ひと月以上ず~っと考えててようやく陽の目を見る事ができ間下。
当初、半年後の件は無かったんですが、一昨日から見ていたLIVE IN JAPANを見ていて
昨日突然思い付いて書き足し、ようやくこれで完成だと納得でき間下。

言うまでもありませんが、これは全てオイラの妄想の産物です!!
真に受けてやってみよう!とか思っちゃダメ・ゼッタイDEATH!!

今回も勝手に出演に協力して頂いた部長及び部員の皆様方に心から感謝致します。
皆さんとの出逢いがなければ、この作品は絶対産まれませんでした!!
有難うございます。

KAZZ01-METAL